コラム

2023.3.11

vol.10 男性の不妊治療

      

京都府議会の9月定例会で「子育て環境の充実に関する特別委員会」において京都府立医科大学の客員教授 邵 仁哲(そう じんてつ)先生を参考人に及びして男性の不妊治療の実態について調査・研究を行いました。

男性の不妊治療に関してまだまだ啓発が進んでいない状態であり、また男性側も当事者として相談を行うことに抵抗があるのが現状であり、子育て環境日本一の京都府を作るためには越えねばならない課題です。

・不妊の原因は、
男性のみ  24%
両方    24%
女性のみ  41%
その他   11%  であり、男性・両方を合わせると50%近いこと

・一方で、令和3年度に京都府の特定不妊治療を受けた方は、
男性のみ   0.2%
両方     0.4%
助成のみ  99.4%  と、数字を見ると直感的に男性の不妊治療の利用が低いことが明らかです。

男性の不妊治療への啓発・普及は、少子化対策として大きな効果を上げられると考えられます。

またその他の課題として、
・男性の不妊検査は女性と比べて負担が軽いので、もっと診察を利用して欲しいこと

・不妊治療に来るカップルは既に2割程度に不安障がいや重度の鬱など精神面に支障を期待している兆候があり、不妊で悩む前に診察に来て欲しいこと

・男性の不妊治療に関しては周知・啓発が不足していること

・泌尿器科に診察に行くことはハードルが高いこと、また泌尿器科医自体が不足していおり 京都府北部には十分な相談体制が構築できていないこと

・婦人科と連携した不妊対策が必要であること

などが提起・共有されました。

少子化問題を解消するためには、男性の不妊に関しても十分な理解が広がることが必要です。
議会での議論が京都府施策に反映されるよう、今後も働きかけて参ります。

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