コラム

2023.3.11

vol.11 国・府・市/町 議員は”出世”するの?

よく「いつ国会に行くの?」というような質問を受けます。
併せて「国会議員に出世しないと!」という応援(?)の言葉も。

会社員は会社の中で、課長へ部長へ取締役へと「出世」があるのですが、
市町村議員、都道府県議員、国会議員の関係も同じように捉えている方が多いようです。

まず、理屈の上からすると、
基礎自治体である市町村の議会も、中間自治体の都道府県の議会も、日本の国会も
互いに公共団体として対等な関係なので「出世」という関係ではありません。

私自身も、長岡京市議会議員から京都府議会議員に転身したのですが、
やはり「出世」という感覚ではなく、どちらかというと「転職」に近い感覚でした。

例えて言うなら、
地域で家を建てる工務店さん、学校などを手掛ける地域の建設会社、瀬戸大橋などを建設する大手ゼネコン。
これらは同じ「建設業」で括られる仕事をしていますが、仕事内容も技術も全く異なります。

家を建てている大工さんは瀬戸大橋を立てる仕事には早々慣れないでしょうし、
瀬戸大橋を建設する技術者さんも家を建てている現場ではあまり役立つことはないでしょう。

市町村議員・都道府県議員・国会議員もこれと同じような関係だと感じています。

より広域な区域で選出されている議員は、より多くの有権者に選ばれているので敬意を表しますが、
本質的には互いに対等な関係なので、「出世」という言葉は馴染まないというのが私の持論です。

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